採用したくない歯科衛生士の特徴とは

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「採用したくない」と思われてしまっては大変に残念なことです。ただ、ここで気をつけなければいけないことは、もし「採用したくない」と判断されたとしても、それは人格を否定されたわけではないということです。「採用したくない」はその職場で「ミスマッチ」を起こす可能性が高いと判断されるということです。では、どんな人が職場と「ミスマッチ」を起こしやすいと判断されるのでしょうか。

歯科衛生士はいま売り手市場

専門の知識を身につけた国家資格者の中では、歯科衛生士の仕事は、引く手あまたであるといえます。歯科医院の数は今も増加する傾向にあり、美しい歯を求める社会のニーズはますます高まっています。不況の業種なら、辞めても次の仕事がなかなか見つからない現実があります。

その場合、当然、離職率は低いままですが、歯科衛生士は、就職先に困らないことに加えて、女性の数が圧倒的に多いことが影響し、子育てや親の介護、夫の転勤などを理由に、いったん退職する人がとても多い事情があります。

採用する立場として一番困るのは、「すぐに辞めてしまう人」です。もともと流動性の高い職種なので、退職や離職はある程度の目算は立てているのが普通です。ただ、数カ月で辞めてしまうと、業務に大きな支障が出るうえ、また採用する人材を探さなければならず、大きな負担になります。

とりわけ、日本の歯科医院の大半は、院長が一人で治療にあたり、数人のスタッフが院長を支えるという態勢のところがほとんどです。そういう中での1人の退職は、歯科医院の運営に手痛い打撃になります。

新卒の歯科衛生士を対象にしたある調査では、最初に入社したクリニックを3カ月以内で辞めて転職活動をする人は全国平均で約25%という結果が出ています。実に4人に1人が3カ月以内で辞めているという現実があるのです。

ですから「すぐに辞めてしまいそうな人」「いつ辞めるかわからない人」は採用したくない最も典型的な人になります。逆に早期退職をするにしても、自分のキャリアアップやキャリアデザインをしっかりと考えていて、事前に「○○の事情がありますが、2年間はきちんと勤めます」と言える人は好まれます。

歯科衛生士はいろんな人と出会う仕事

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歯科院長たちに「歯科衛生士にもっとも望まれる能力は何ですか?」と質問すると、一番多く帰ってくる答えは「コミュニケーション能力」です。逆に言うと、「コミュニケーション能力」のない人は採用したくないと判断されます。

歯科衛生士は患者さんと至近距離で向き合い、口の中を直接触る仕事です。患者さんの不安を取り除き、気持ちよくしてあげられることが求められます。患者さんの話を聞いてあげる力、患者さんが好感できる言葉を返してあげられる力、そうした「コミュニケーション能力」が大切になってきます。

もちろん、そうした能力に長けた人は多くはいませんが、あえて背を向けて、患者さんを不快にさせてしまう人は困りものです。

職場を明るく、楽しいものにするのも一人一人の「コミュニケーション能力」です。とくに院長先生1人を数人のスタッフで支える大多数の歯科医院の場合、「コミュニケーション能力」が著しく欠如した人がいると、職場の空気がぎくしゃくしてきます。そうした事態は、スタッフが辞めていくことにもつながりかねません。「コミュニケーション能力」は、歯科医院が最も避けたい「人が頻繁に辞めていく」ことに密接に関連しているのです。

「コミュニケーション能力」は病院など大きな組織でも欠かせないものです。大きな組織では、役割分担がきちんと決められている一方で、臨機応変に他の人の仕事のカバーに回れる気配りも大切になってきます。自分の役割分担を守れない、仲間が困っていても知らん顔という人は敬遠されてしまいます。

院長とは孤独な仕事!

歯科衛生士が辞める理由の1位は何でしょうか。各種のアンケートなどによると、それは、給与の多い少ないといった待遇面でもなく、休暇の長さでもありません。実は「院長とそりが合わない」というのが断トツの1位なのです。小さな所帯で、そのボスと気が合わないということは、それほど居づらいということになのでしょう。

これを院長の立場から見ると、自分なりに懸命に気遣いしても、その甲斐なく、すぐに嫌われて辞めていってしまう。とても孤独でつらい経験を重ねていることになります。院長は、医師であるとともに経営者でもあります。倒産しないように売り上げを伸ばし、人件費を捻出してスタッフの生活を守っていく責任もあります。そうした院長の努力に全く思いを馳せることができないという人は、経済合理的な面においても、人情においても、採用したくない歯科衛生士になるのです。

院長の立場についても、院長の身になって考えることができる力、相手の立場を考えて気配りできる力は、まさに「コミュニケーション能力」といえるのです。


この記事の筆者:デントプレス

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