そこが知りたい!歯科医師の平均収入ってどれくらい?

初任給および平均収入について

一般的に、歯科医師=高収入というイメージがあるかもしれません。しかし、ひとくちに歯科医師といっても、独立して歯科医院(歯科診療所)を開業したり、勤務医やフリーランス医師として歯科医院や病院、福祉施設、研究所、製薬会社、歯科メーカーなどで働くなど、就業スタイルはさまざま。同様に、収入面においても、個々の歯科医師の働き方や就業先の規定のほか、年齢や経験、専門技術などにより、大きな差があるようです。

歯科医師になるためには、国公立や私立の歯科大学や大学歯学部を卒業後、研修施設として指定を受けている大学病院や歯科医院などで1年以上臨床研修を受けることが義務付けられています。研修を終えると、大学院に進んで研究や臨床の勉強を続ける医師や、大学病院の歯科に勤務する医師、一般の歯科医院に勤務し、どんどん臨床経験を積む医師もおり、研修後の進路は自らが決断するほかありません。
このような状況により、臨床研修明け(卒業後2年目)の歯科医師の初任給についても、個々の働き方や就業先によりさまざまですが、平均すると月給23~30万円程度という歯科医師が多数のようです。

また、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、平成27年の歯科医師の平均年齢は38.2歳であり、平均月給は約52万円、平均年収は約655万円、推定される時給は約2,920円でした。これらは、資格別の平均年収ランキングでは医師、弁護士、公認会計士、税理士、不動産鑑定士、社会保険労務士に次ぐ7位、平均時給ランキングでは医師、弁護士に次ぐ3位という結果であり、歯科医師は時間単位でも高く評価される専門職であることがわかりますね。

高い年収を稼ぐ歯科医師とは?

歯科医師の中でも、最も高い年収を得やすいのは開業医でしょう。多くの勤務医の年収は450~800万円程度と言われている反面、1,000万円を超える開業医も少なからず存在することから、一般的に勤務医と開業医との年収は300〜500万円程度の差があると考えられています。
しかし、コンビニの数より多いと言われるほど歯科医院の競争は激化し、経営的に厳しい状況にある医院も少なくありません。そのため開業医の収入は、医師の技術や経験、専門知識、開業する場所などに加え、医院経営のための知識や能力、センスの有無などによっても大きく左右されるようです。

近年は、患者さんのニーズの多様化により、専門技術を持つ歯科医師は、開業医として顧客を獲得しやすいのはもちろん、勤務医やフリーランス医師としての需要もこれまで以上に高まっているようです。
例えば、インプラントや歯列矯正、審美のほか、一部の素材を使用した義歯やブリッジ、重度の歯周病の治療などは、基本的に保険が適用されない保険外診療に分類されます。保険外診療とは、厚生労働省が承認する保険診療とは違い、未承認の治療法や材料、薬剤を用いて行う自由診療のことで、歯科医師が自由に治療料金を設定することができる上、治療費は患者さんの全額負担になります。そのため、保険外診療を含めた豊富な技術を持っている医師ならば、高収入を得ることも可能でしょう。

また、専門技術を持ち、認定医や専門医の資格を取得している医師が開業するなら、同様の治療を取り扱う医院が少ない場所で開業するのも得策です。例えば、歯列矯正の専門医が開業した地域に、他に矯正治療を実施する医院が少なければ、顧客を獲得しやすく高収入も望めるかもしれません。

歯科医師に聞いてみました「実際にいくらもらってる?」

これまでも述べてきましたが、歯科医師といっても開業医、勤務医、フリーランスなど就業スタイルは多様であり、収入もさまざまです。しかし、どのような働き方をするにしろ、1,000万円を超えるような高い年収の医師は数少なく、働いて6年間分の学費の“元を取りたい”と考えても、簡単ではないようです。

というのも、開業医の場合は、独立開業のため医院の外装費、内装費、設備費、土地代、テナント賃貸料、水道光熱費、薬剤費、人件費、広告費など多額の資金がかかり、ざっと見積もっても3,000万~1億円程度必要だと考えられ、返済も並大抵のことではありません。また、勤務医の場合は450~800万円程度の年収が頭打ちであり、ある程度の年齢になると転職も難しくなるため、先を見越して早い段階で開業する医師もいるようです。また、フリーランスの場合は、基本的に歩合制ですが、就業先の経営が厳しくなると契約を失うリスクもあるのです。

実際、現役で働く歯科医師によると、まず歯科医師として働き始める前に、技術や収入、安定、休暇などのうち、何を重視していきたいかを見極めることが重要だそうです。高い学費や長い時間を費やして手に入れた専門職である歯科医師として、何を求め、何を得るか、理想の将来像をイメージしておくことが大切でしょう。


この記事の筆者:デントプレス

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