【プロが指南!労使トラブルのアレコレ】-厚生年金とは?

厚生年金とは?

【この記事を書いた人】
プロ・ステ-タス社会保険労務士/国際行政書士事務所
代表 五十嵐 博幸(Igarashi Hiroyuki)

 

今回は、厚生年金についてご説明します。
尚、年金制度の中でも非常に複雑で制度変更も多く見受けられる年金ですので、保険料や加入期間、年金給付額の計算などには触れておりません。

◆厚生年金とは
厚生年金とは株式会社などで働く人が加入するもので厚生年金保険の保険加入者とその配偶者に対して給付する年金です。前回の説明の通り、日本の年金制度は、2階建ての構造になっていて1階部分を基礎年金と呼び、国民年金がそれに該当します。一方2階部分は、給与所得者いわゆるサラリーマンの方が加入する厚生年金保険です。

◆厚生年金に加入しなければならない人は?
厚生年金保険では適用事業所で働く人は、臨時に雇用される人など一定の場合を除きすべて、厚生年金保険の被保険者となります。強制適用を受けない事業所でも、従業員の半数以上の同意を得て認可を受ければ加入できます。
法人の事業所は、従業員数や業種にかかわらず、また、従業員5人以上の事業所は農林漁業などの一部業種を除き、全て強制適用事業所となっています。従業員5人未満の個人の事業所や、農林漁業などの一部業種の個人の事業所は強制適用事業所の範囲から除かれています。

※高齢任意加入被保険者
平成14年4月から、厚生年金保険の被保険者の年齢の上限が65歳未満から70歳未満に延長されました。
但し、70齢になっても老齢基礎年金などの受給資格期間に足りない人で在職中の人は、申し出により、その期間を満たすようになるまで厚生年金保険の加入を継続することが出来ます。このような方を高齢任意加入被保険者と言います。

パートタイムで働く人へ厚生年金の適用が拡大されました。
2016年10月から法律か改正され、厚生年金保険の適用事業所に使用されていても、これまで社会保険の適用から除かれていた短時間勤務の労働者、パートタイマーなどの方々も以下の条件を全て満たせば厚生年金保険の被保険者となりました。

・週20時間以上の労働契約時間である。
・月額賃金88,000円以上である。
・1年以上の雇用が見込まれている。
・従業員501人以上の企業で働いている。
・昼間学生ではない。
※2017年4月からは労使の合意により従業員数500人以下の企業でも加入できるようになりました。

◆どのように保険料が決まるのか。
厚生年金保険の保険料は毎月の月収と賞与に保険料率というものを掛けて計算されます。ちなみに2017年9月からの保険料率は、1000分の183です。
保険料は被保険者(働く人)と事業主(会社)が折半で負担し、保険料は事業主が国に納めます。

【具体例】
仮に、給与が20万円だった場合、1000分の183、つまり18.3%の保険料率を掛けます。
200,000円×18.3%=36,600円
33,600円の保険料を被保険者と事業主が半分づつ負担しますので、それぞれ18,300円の保険料負担となります。
事業主は被保険者に支払う給与から18,300円を厚生年金保険料として控除します。
事業主は控除した18,300円と事業主が負担する18,300円を合わせた、36,600円を国に納めます。

◆年金を受給するための必要な資格期間が25年から10年に短縮されました
これまでは、老齢年金を受け取るためには、保険料納付済期間(国民年金の保険料納付済期間や厚生年金保険、共済組合等の加入期間を含む)と国民年金の保険料免除期間などを合算した資格期間が原則として25年以上必要でした。
平成29年8月1日からは、資格期間が10年以上あれば老齢年金を受け取ることができるようになりました。
次回は、「管理監督者とは」と題してお送りいたします。

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プロ・ステ-タス社会保険労務士/国際行政書士事務所
代表 五十嵐 博幸(Igarashi Hiroyuki)
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この記事の筆者:デントプレス

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