【インタビュー】くぼ歯科クリニックこども歯科クリニック(福岡県大野城市)副院長 久保 慶朗先生

歯科衛生士は患者さんの連続性を見ることができる唯一の職種であり、患者さんとその家族の人生を変えることができる素晴らしい職種と語る 久保 慶朗先生に聞く!

♦プロフィールを教えてください。   
2009年3月 九州大学歯学部卒業
2009年4月 九州大学病院および伊東歯科口腔病院にて研修
2010年4月~2012年3月 九州大学顎口腔外科に所属

♦MTMに則り、予防歯科に力を入れられています。取り入れられたきっかけは何でしたか。  
「歯科医療は年齢を重ねるごとに歯を失っていく」私は卒後、この現状を目の当たりにし頭を悩ませていました。むし歯があれば治療する、グラグラしている歯は抜く。「原因」へのアプローチがなされておらず、いわば対処療法的な治療しか行ってこなかったのが日本の歯科事情です。そんな頭を悩ませていた私はある方を知りました。山形県酒田市で日吉歯科診療所を開院されている熊谷崇先生です。「リスク管理型の予防」を長年にわたり研究・実践され、素晴らしい成果を出されておりNHK「プロフェッショナル仕事の流儀」にも出演されました。リスク管理型の予防はMTM(メディカルトリートメントモデル)に則り、患者さん個々のむし歯・歯周病の原因を検査します。患者さん個々の資料(x-ray10枚法・口腔内写真・唾液検査など)を採得し、患者さんそれぞれのリスクに基づいた予防法を取り入れていく治療の流れです。そうすることで根本的に原因を取り除き、それを維持していただきます。もちろんライフステージに応じて見直します。私たちは山形県まで足を運び、研修を受け、予防歯科を診療の礎とすることを決めました。この取り組みを行い、浸透させていくことで年齢を重ねても、歯を失うことを少しでも減らすことに繋がると考えました。

♦先生が考える歯科衛生士像はどんな姿ですか。
歯科衛生士とは患者さんの連続性を見ることができる唯一の職種であり、患者さんだけでなくその家族の人生を変えることができるすばらしい職種だと思っています。歯科医師の補助や器具洗浄をする仕事が歯科衛生士の仕事だと思っている人がいるとすれば、こんなにもったいないことはないと思います。なぜなら、冒頭にお話したことを実践するチャンスが減ってしまうからです。職種ごとに役割が明確になっている、業務の住み分けができていることが、歯科衛生士に限らずスタッフ全員がやるべきことに向き合うために必要だと考えています。また患者担当制でなければきちんとした医療を提供できないと考えています。初期治療から積極的に関わり、治療を行い、そしてメインテナンスに移行する。そして治療後の状態をずっとキープしていく。そこには患者さんとの信頼関係があってこそです。毎回違う人が担当するのでは、患者さんとの距離は縮まらず、お互いが目指す状態にたどり着くのは難しいかなと思います。ですので患者さんにとってマイハイジニストとして、どうにかしたいという探究心と責任を持って最後まで携わるという徹底した姿勢を持っていることが、私は歯科衛生士の理想の姿だと考えています。

♦くぼ歯科クリニックこども歯科クリニックの強みや働く魅力は何だと思いますか。
カリオロジー、ペリオドントロジーをベースとした診療であるため、各患者さんの病態の原因を探り、一緒に共有しながら、真の利益(口腔内のみならず、全身の健康)を追求できることでしょうか。来院する患者さんはどうしても「歯の痛み」「不具合」など目の前のことに意識がいきがちです。しかし、本当に目を向けなければならないのは、「なぜ」そのような状態になったのかということです。そこを患者さんが理解していないといくら歯科医院に来て頂いても、対処療法でしか無くなってしまいます。そうならないように意識を変える働きかけをし、一緒に伴走していく。それが歯科医院(当院)である必要があると考えています。当院では患者担当制で、患者さんとの信頼関係も深まっていきますのでそういったことが可能な環境になっています。また自身が携わってからの経過も見ることができ、自分の技量とも常に向き合うことができます。

♦今後の医院さまのビジョンや実現したいことを教えて下さい。
当院を訪れる患者さん、そしてその家族の口腔内と身体の健康を守り、歯科を通して全身の健康を考えるきっかけづくりを行っていきたいです。まだまだ歯科医院のイメージは痛くなったら行く場所というイメージが強いです。ただこれからの歯科医院は「痛くなったら行く」ではなく、「痛くならないように行く」という予防の要素や口腔内のケアを通じて、全身の健康に繋げていくというような視点が重要になってくると思います。そのために、患者さんの歯科に対する意識というところから変えていく必要があると感じています。そしてその意識づけは小さい時から根付かせるに越したことはありません。今後の具体的な当院の取り組みとしては、3歳までにミュータンス菌を感染させず、スウェーデンのように子どもの頃から口腔への関心を持ってもらい、カリエスフリーを目指していくということです。まずは当院が取り組み、地域へ浸透させていければと考えていますし、小さい子供が気軽に来院できるように将来は保育園も設置し、忙しい親御さんも含め通って頂ける歯科医院を目指しています。

♦最後に、求職中の歯科衛生士へ一言メッセージをお願いします。
私は歯科衛生士の資格は本当に素晴らしいものだと思っています。口腔内に留まらず、患者さんの全身の健康まで携わることができる。大げさな言い方かもしれませんが、その人の人生へも影響を与えられるものだと思っています。もちろん資格があれば歯科医院で歯科衛生士として勤務することは可能です。ただ勤務することがゴールではなく、その場所で、誰のために、どのように資格を生かすかまで自分の中で落とし込み、体現していくことが重要ではないでしょうか。当院では口腔内、そして全身の健康の革新のために存分に力を発揮できる環境が整っています。ここで全てを伝えきるのはなかなか難しいと思いますので、ぜひ一度見学に足を運んでいただきたいと思います。

***********************
くぼ歯科クリニックこども歯科クリニック
〒816-0972
福岡県大野城市 平野台1-17-8
TEL 092-596-3775
http://www.kuboshika-clinic.com/
***********************

 


この記事の筆者:デントプレス

デントプレス編集部です。歯科業界に従事する方の就職活動を応援するサイト「デントプレス」を運営しています。歯科のお仕事にまつわる有益な情報を提供していきます。